2000/12/20
新年度予算の大蔵原案が発表されようとする12月20日、民主党神奈川県連は、国に対して、「地方税財政制度の充実に関する要望」を提出、大蔵省と自治省の責任者に対して1時間にわたって要望と意見交換を行いました。
民主党の県連がこうした問題にとりくむことの発端は、2000年夏に神奈川県が自動車に関する県独自の税制を提起したことにありました。 県連の政策調査会で、県の新税について検討するなかで、地方自治体が独自に税について制度をもうけることは、一般論では起こりうることではあっても、国が行おうとしているグリーン税制との関連が不明確なことと、なんといっても、国と自治体との間の税財源の委譲をしないまま、県の財政危機を回避するための方策ということでは県民の納得は得られないだろうと考えました。そして、まず県連として政府に対して申し入れをする必要があるということになりました。
当日は、9時30分から大蔵省主税局と、10時から自治省財政局、税務局と行いました。県連からは、永井、田中、池田の各衆議院議員、浅尾、斉藤の参議院議員、梅木、服部県会議員、森 横浜市議、雨笠川崎市議が参加しました。
要望の内容は
やりとりの中で、自治省が税財源の委譲に消極的な対応をしたことに対し、斉藤つよしから、「どうして大蔵省と同じようなことしか言えないのか。」「自治省の担当者は、皆かっては自治体の職員として財政を担当して、我々と同じ内容の要望を大蔵省に突きつけていたではないか」と追及。他の議員もそれぞれ分権にあたってこの問題がきわめて重要であることを述べました。また、自治省に対しては、横浜市が「馬券発売税」を導入することを同意するよう、要望しました。
大蔵省、自治省との交渉のあとは、民主党本部の税制会長の峰崎参議院議員と、大蔵部会長の五十嵐衆議院議員とに、党としての取り組みを強化するよう要望して、この日の行動を終えました。
この日、大蔵原案が発表されましたが、現在の与党の政治姿勢を反映して、税源委譲の内容が全くもりこまれず、この予算案からは地方自治体の財政赤字の深刻化を改善しようとする意欲は見いだせません。